設定温度24度

 

 

脱ぎ捨てた靴とか片づけてないテーブルとか置きっ放しのカバンとか、あの雑な空間は完成された数ヶ月前まで日常だったものなんだよって自分の壊したものがどんなものだったのかまじまじと見てしまった

きょうは好きだった人の夢じゃなくて好きな人の夢を見た

ぼくがツライ気持ちで遠くに歩いて行こうとしたら「そばにわたしがいるじゃん」ってメールが来た

おきたらだれもいなかった

そもそも連絡先知らなかった

夜のビル長い階段を上る

 

( 長い階段を上る、眩暈がして辺りを見回す長い階段を上る、遠くに光るたくさんのビル ピカピカの東京を見下ろしながら「もう少しで死ぬんだ」って息を吐く長い階段を上る、屋上に着いたらメールを書くコンクリートが画面の明かりで青白い作ったメールを何度も消して直して消して直してそんなことをしてるうちに時間が経っていることに気付いた文章を0に戻して「みんなありがとう私のことは早く忘れてね」って書き直して携帯を閉じたドラマみたいに空とか見上げたやっぱり星が少ないななんか泣けてきちゃったさあもう終わり今日で終わりなんだだけど足がガクガク震えて自分が砕ける瞬間を想像して吐いた震える足に腹が立ってグーで殴った気づいた時には泣いていた自分にしか聞こえない声で死にたくない死にたくないって言ってた

 

あ、わたし、

死にたくないって言ってる)

 

 

 

みたいな(笑)

きれいなものを並べてその上をケンケンパしながら夏を過ごしたい

夏は嫌なこと忘れてみんなが笑って過ごす季節

わたしは夏が嫌いだけど

日陰からみんなの笑い声を聞いていたい

今年は浴衣もきたいし花火も見たい

海にも水族館にも行きたい

夕暮れの海で好きな曲を聞きたい

人の少ない電車にずっと乗ってたい

暑い夏の涼しい風で少しくしゃみをしたい