重ねる

わたしたちはもうインスタグラムに長文を書いたりツイッターで誤字ツイートをしない

薬局にも通わない

最近持った刃物は包丁、ネギを切ってお味噌汁にいれた

もう悲しいことは終わったのだ

どんなに待っても友達がいなくなったり母に首を絞められたり先生と話し合ったりそういう日はもう来ないのだ

それなのにわたしたちは当たり前かのように、誰かに脅されるように毎日に保険をかける

わたしを責める声は聞こえないはずなのにちゃんと毎日会社に行っているのに

わたしたちはやめない

生活を重ねていくことそれは呪いだ

わたしたちはいつもそこにあった、でももうなくなった「何か」にずっととらわれ続けてしまう

今までもきっとこれからも

 

 

 

繰り返す

6時のアラーム

気付けばまともな生活をするようになった

毎日慣れない人とばかり話すと自分がますます分からなくなる

難しい画面に向き合う

夢も望む将来もない

それでもわたしは毎日アラームに起こされ

仕事をしに満員電車で息をする

帰り道に買い物

家に着いたら料理をする

楽しいとか楽しくないとかじゃないよ

今までだってつまらなかった

これでいいとか悪いとかじゃないよ

今までだって良かったわけじゃないし

わたしは12時までに寝ないとだから

でも明日はもう来ないから

同じ昨日が今日になっちゃったから

それでも起きるから

頑張るから

これで許せるなら頑張るから

2017

自分のことなのに3日もしたら忘れちゃうし

好きな音楽きいて

ご飯食べて

布団にもぐったら

なにもかも忘れちゃうし

悪夢から目を覚まして夢でよかったと思いますし

わたしたちは全てを受け入れ諦め背負っていく振りをして

なにもかも忘れてまたズルをするんだよ

だけど生きていく

理由はないけど

 

ガンバレ

ハタチ、大人になるということ

 

地味で丸い花

花言葉は「高貴、真実、あなたを愛す、私を信じて」

わたしとまやは高貴

わたしたちだけは真実

まやとわたし自身にあなたを愛す、わたしを信じて 

切ないかな

 

大人になるということ

ハタチ

諦めや受け入れをたくさん覚えた

家族のこと友達のこと恋人のこと

たくさん失敗して悲しい思いもたくさんした

許されないと思っているけど

たぶん覚えているのは私だけなので

私が忘れれば終わる話です

私が受け入れれば終わる話です

 

大人になるということは

わたしの10代を終わらせるということです

終わりです

思い出してはダメです

月の光

 

バイトでうまく人と話せた日はすごくさみしい気持ちになる

どこへ行っても1人に違いないけど

家には帰りたくなかった

誰もいなくなるまで喫煙所でタバコを吸ってコンビニから漏れる明かりで手が冷たくなっていくのを眺めた

私は決して1人にはなれないけど2人になることもできない

大人になるってこういうことなの?

自分の寂しさに気づいて怖いから逃げるようにジワリジワリといろいろな事を忘れていく

終わりが怖いから何も始まらなければいいと思った

 

ドビュッシーの月の光を聴いている

今日は眼鏡がないから月が探せない

冷たい空気は少し息がしやすい、ほんとうに

 

設定温度24度

 

 

脱ぎ捨てた靴とか片づけてないテーブルとか置きっ放しのカバンとか、あの雑な空間は完成された数ヶ月前まで日常だったものなんだよって自分の壊したものがどんなものだったのかまじまじと見てしまった

きょうは好きだった人の夢じゃなくて好きな人の夢を見た

ぼくがツライ気持ちで遠くに歩いて行こうとしたら「そばにわたしがいるじゃん」ってメールが来た

おきたらだれもいなかった

そもそも連絡先知らなかった